原付二種でひたすら下道を走るツーリング。

下道長距離ツアラー目指して。(ツーリング中の文章はドラフトです)

北海道ツーリング3日目「不思議な縁で自家焙煎珈琲店に出会う」

2014年8月4日 苫小牧→えりも町
距離:150km
天候:曇りのち雨
気温:24度


昨日のバイクトラブルも思いのほか簡単に修正でき、朝食後にJR苫小牧駅前のビジネスホテルを10時に出発。
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今朝ビジネスホテルで出会ったバイクライダーはハーレーダビットソンの筋金入り。2週間のツーリング予定とのこと。

今回の実質の北海道ツーリング出発地点にあたる苫小牧。
反時計回りに最北端を目指す予定だ。

フェリー乗り場が隣接する産業道路である国道に出た後は、燃費優先で焦らずキープレフトを心掛ける走行。

そんな中、初めての北海道生活道路での走りであったが、自動車事故を1件、特徴ある運転をする四輪ドライバーに遭遇することは多数。

一車線しかない国道で安全運転をするドライバー、それを好ましく思わないドライバー。
そういった場面に遭遇した場合は、コンビニエンスストアもしくはガソリンスタンドにて休憩と称し、状況をリセットすることにしている。
こんなに遠く離れた土地で人身事故など遭った場合は、ツーリング中断や実況見分調書などのリスクを考えると、たまったものじゃない。

そんな中、宿泊予定地のキャンプ場へ向かっている最中、翌朝に飲む珈琲の事を考えていた。
缶コーヒーは美味しくないため飲みたくない。妥協点として、コンビニエンスストアで売っている珈琲粉か。
そんな考えの最中、『自家焙煎』と書かれた手描きの看板が目に入った。

国道から数百m入った長閑な手作りな店構えのカフェを見付けた。
JAZZとカフェとのこと。
恐る恐る店内に入ってみたものの、誰もおらず、数回呼び掛ける。
店主らしき初老の男性が出て来たと思いきや、バイクのブーツを注意される。
道内の個人店舗は、土足厳禁が多いとのことであった。

粗相を謝罪し、自分がバイクツーリングで翌朝に飲む珈琲豆を欲しい事を告げる。
メニューには、グアテマラを始め、マンデリン、ケニア、ブラジル、コロンビア、ニューギニア
各種、浅煎り深煎りがあるとのこと。
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ついに観念し、自分が珈琲店を準備している事を白状した。
この店主、3年前から珈琲焙煎を研究し、全国の珈琲店に出向き、場合によっては教えを乞うているとのことだった。
まさに奇遇。自分と同じ境遇だったのだ。

最終的には2時間も話したであろうか。
何杯もネルドリップで抽出した数種類の珈琲を飲ましていただき、独自で自作された焙煎機を見せていただき、その上珈琲界のバイブルとも言える書籍を戴くなど、まさかまさかの出会いなのであった。
これも旅の醍醐味なのであろうか、はたまた珈琲の縁に取り憑かれているのか。

出発の再スタートの際、店の前まで出て見送ってくれる店主。
ありがたかった。
またお会いしたいと願う。

14時前に再スタートし、目的のキャンプ場へ到着したのは16時半であった。
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襟裳岬へ立ち寄る時間は無かったが、数年振りのテント設営を行う。
思ったよりもスムーズに準備ができた。
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しかしながら、天候が曇り空。日没時刻が1843。
結局飯盒で炊くカレーライスが完成したのが19時過ぎなのであった。
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キャンプ場で自炊しているツーリングのライダーは皆無。
北海道の土地柄、目星を付けた飲食店で外食しているのであろう。
ライダーハウスユースホステルを使うツーリングスタイルとの違いは、また次のキャンプ地にて書き綴りたい。

明日は雨雲を避けて、釧路方面に逃げたい考えである。


風の強い夜空の下のテントの中にて。
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・Jazz&Cafeいっ風:1,000円
    →ネルドリップ珈琲4杯
    →珈琲豆2種(各30g)
    →書籍
・ガソリンスタンド:593円
セイコーマート(道内コンビニ):2,864円
    →惣菜
    →無洗米2kg
    →酒(発泡酒350ml+缶チューハイ500ml)
    →レトルト(カレー中辛+ハヤシライス)
    →ツマミ類
    →ミネラルウォーター
・キャンプ場:310円

計) 4,767円



北海道ツーリング2日目「フェリー泊」

2014年8月3日(日)
日本海海上(敦賀港〜東苫小牧港)
距離:900km(フェリー移動)
天候:晴れ
気温:32度

午前6時30分、寝室のカーテンを子供に突然開けられ、目を覚ましてしまう。
咄嗟に「違う、違う」と発声してしまったが、言葉無く立ち去ってしまった。単なる部屋間違えでも、人を驚かせた安眠妨害については叱っておくべきだったか。

朝7時半から、ひたすら館内アナウンスが朝食の案内を連呼。
これには参った。消灯時間は昨晩の1時30分だったというのに。
その上、こちらは寝たのが朝の4時ごろだったという。
不貞寝を決め込み、ベッド周辺が静まり返った午前10時半まで惰眠を貪ってしまう。

目が覚め、顔を洗いカレー味のカップ麺を朝食兼昼食とした。
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レストランロビーでは、何やらビンゴ大会を乗客集めて始めている模様。
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賞品は船内2,000円商品券、ホテル自家製のパウンドケーキ、ソフトクリーム券、ソフトドリンク券、絵葉書、メモ帳と。

職業柄、どれも原価で考えると安いものなので、フェリー会社の船員と乗客の1対多の一方通行な話をする場であると理解。
唯一パウンドケーキだけは食料として食べたかったため参加したが何一つ当たらなかった。

船員の話によると、この船は建造されてから2年しか経ってないとのこと。
27ノット、時速50kmで距離900kmを走るフェリーとしては高速とのことだ。
全長も日本最大級とのこと。

またこの来年定年を迎えると言う船員の話によると、船に乗る全船員は20日間休みなく業務を行い、10日休む勤務体系らしい。
富良野にはまだ一度も行ったことが無いとのこと。


それにしても不思議なくらいフェリー乗客同士のコミュニケーションが少ない。
こちらはソロという単独のオーラもあるであろうが、他の乗客がペアもしくは家族連れというのが自己完結させているのかもしれない。
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北海道へ行くバイクツーリングの場合、「どこからですか?」から会話が普通だと思っていたのだが、なかなか1対1になりにくいのである。
自分が想像していた世界観は、ひと世代昔のイメージだったのかもしれない。
スマートフォン、携帯音楽プレーヤーなどがコミュニケーションを阻害しているのかもしれない。

もう一人で昼間から発泡酒を飲んでしまおう。
バリ島に一人で行ったビンタンビアーと同じように。
これは水分摂取である。
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不貞寝の昼寝を試みるベッドより。
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本日の体重:62kg

カップヌードルカレー味:190円
・Asahiスタイルフリー(350ml):180円
・ミネラルウォーター(500ml):120円
東横イン苫小牧駅前店:4,752円
・夕飯(惣菜+酒):792円
    →エビフライ
    →カレイの焼き魚
    →サラダ
    →Asahiオフ(350ml)
    →マンゴー氷結(350ml)
・バイク電球(T5ウエッジ):410円
・VODカード:500円

計) 7,044円

北海道ツーリング初日「衝動的出発」

2014年8月2日 夜
自宅〜敦賀港フェリーターミナル(新日本海フェリー)


距離:150km
天候:小雨
気温:26度


1900 出発
2200 道の駅 藤樹の里あどがわ
2300 敦賀港フェリーターミナル



思い立った、衝動的北海道ツーリング。
つまりは宣言しての家出である。

初めての長距離フェリーの出発港を舞鶴港にするか敦賀港にするか悩みに悩んで、予約を済ませたのが当日の16時だった。

キャンプツーリング自体、3年前近くのブランクがあり、保管している道具を袋に詰めて、食材や調理については何も考えずに出発した。
もちろん上手下手などのレベルに達していないパッキング技術は、フェリーターミナルのバイク待機場所に並ぶ、旅慣れた50台近く並んでいる旅慣れた強豪ツアラーと並んだだけで歴然だった。

そんな用途も細かく考えずにバイクに積み終えたのが19時。
この時点で運動不足の両腕は震え始める有様。

自分自身が体重100kgの巨漢になったかの如く、後輪サスペンションが沈む。
そして、とにかく重心が高くなった分だけ、運転に腰の負担がのし掛かる。
普段、空の状態で走っているリアボックスが満載になっているからだ。

路面はハーフウエット。
制動力に欠けるオフロードバイクとしては、非常に不利なコンディション。
狭い1車線の曲がりくねった夜の下り道では、コントロールに困難を要した。

京都市内を抜け琵琶湖西側を北上するのであるが、我がマシンは排気量125ccの原付二種(道路交通法では小型二輪)であるため、自動車専用道路は走れない。
ここでナビが洗礼とも取れるトラップを仕掛けるのである。
京都を抜けて滋賀県に入ろうとした時、信号も無い2車線の見通しの良いパイパスを走るのも束の間、その先"125cc以下は左へ"と無情なる宣告。
ナビ音声はひたすらバイパスへ戻そう戻そうと誘導するのだった。
(遠くに見えた夏祭りの花火が美しく下道に迎えてくれているようにも感じた)

国道1号線が通る琵琶湖東側に比べ、湖西と呼ばれる西側は、比較的物流トラックが少ないく交通量が少ないのであるが、途中物流トラックのペースに巻き込まれる。

通常、物流トラックは速度を法定速度以上超えないように制限されているのであるが、中には高速道路の設定なのか、峠のコーナーも時速60kmのまま走り抜けるドライバーもいる。

非力な原付二種ライダーにとって、これが怖いのである。
確かに物流ドライバーの目線の高さからオフロード原付二種バイクのテールランプは低く、目障りなのかもしれない。
しかし一部の彼らは、弄ぶかの如く、車間距離を詰めて来るのだ。
何かしらのトラブルがあれば、こちらは身体一つヘルメットのみ、ひとたまりも無い。
2車線であれば先を譲りたいところだが、1車線の峠道はそうもいかない。

こういったケースの場合は、いち早く法定速度で走るような先導する乗用車に追いつくことがベストだろう。
また、コンビニエンスストアや道の駅に入って、並走に付き合わず、前後の状況をリセットするのも手である。

こうやって峠を越したのも束の間、ガソリンスタンドでの給油も忘れ、敦賀港フェリーターミナルに到着したのであった。
これもナイトランの洗礼なのだろう。
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眠れぬフェリー客室のベッドより。

・フェリー料金:18,310円
発泡酒:180円
・アーモンドチョコ:250円
・ライター:120円

計) 18,860円