原付二種でひたすら下道を走るツーリング。

下道長距離ツアラー目指して。(ツーリング中の文章はドラフトです)

北海道ツーリング8日目「道北オロロンラインを南下」

2014年8月9日(土)
稚内→留萌→小平
距離:200km(総距離:1,440km)


起床時刻:0630
天候:曇り
気温:22度(日中の留萌は24度、直射日光が暑く感じる)


日本海を北上する台風の影響で、今後のプランが立たず早朝まで各地の天気予報や宿泊地を調べて夜明けを迎えてしまった。
一時、敦賀・舞鶴に直接帰路を考えたが、結論として出したプランは、次の通りであった。
    ・本日(8日目)は稚内→留萌に移動
    ・明日(9日目)は苫小牧にてビジネスホテルを確保(シングル)
    ・明後日(10日目)は苫小牧→八戸をフェリーで移動(太平洋側は台風の影響無し
    ・青森に到着後、ライダーハウスへ向かう

お盆休みと台風が重なったため、非常に難しいプランニングだった。
利尻島礼文島のキャンプ場などでの連泊も考えたが、フェリー欠航のリスクが伴うため、結局10日目に北海道から脱出し、舞台を東北へ移す決断となった。

短い睡眠を取り、ビジネスホテルの朝食のため、レストランに向かう。
イクラやサーモンをビュッフェ方式で海鮮丼を作れるのが特徴だそうな。

自分の好みで朝食を取り分けてたところ、「兄ちゃん、兄ちゃん」との声が。
この記録に既に登場している、岐阜ナンバーのハーレーと大型ネイキッドバイクのコンビである。
寝不足の朝に一番会いたくなかった人かもしれない。
今回のツーリングの裏テーマは『人間の我について』である。

岐阜ハーレー乗りは巨漢坊主、岐阜ネイキッド乗りは小柄でずる賢そうなルックス。
どちらも垢抜けない飲み屋で意気投合しそうな感じである。
敦賀発のフェリーで見かけた時は、てっきりどちらもトラック運転手のコンビだと思ってしまった。

台風のニュースを見ながら、どこか見下して世間話をする。
「ドームで野宿じゃ無かったのか?」などと。
これ以上は折角の食事が不味くなると思い、話をそこそこに合わせて自分の席に着席する。

北海道に来てから初めての海鮮丼は美味しいものだったが、体調が万全では無かったのが悔やまれる。
いわゆる朝食ビュッフェによくある、鮭切り身やオムレツなどを胃に入れる。

食後はビジネスホテルの温泉大浴場にて朝風呂を浴びる。その後チェックアウト時刻までゆったり過ごす。
ひとまず体調を通常に戻す。

チェックアウト後、稚内の街を散策したいため、重い荷物はホテルに預け、展望台へバイクを走らせることにした。
バイクの調子を確認する意味もある。

晴れ渡った稚内港の景色は圧巻であった。
また、間近で見る風力発電機も非常に迫力のあるものであった。
これで稚内を堪能したことにする。

再びビジネスホテルに戻り重い荷物をバイクに積込み、プロテクター類を装着する。
今日は留萌まで184kmの移動予定である。
午前11時の稚内は既に強い日射し。

稚内の岬をスタート地にすべく街中を縫うように走らせる。
岬自体は記憶に残るほどでも無かったため、記録写真は残さず、そのまま通り過ごした。

オロロンラインと呼ばれる稚内から湾岸沿いに南下するルートは、想像以上であった。
これは言葉では表現できない。
生きて来た人生の中で最大級のスケールかもしれない。

道北で有名な風力発電機に近付いたところ、後輪に異常を感じた。
ブレーキ等の確認をするが、フィーリングは変わらない。
結果、原因は不明だが、前後タイヤ空を次のガソリンスタンドで充填したところ、現象は解消できた。
高速移動が長時間続き、タイヤチューブに異常があったのかもしれない。
一番怖れているトラブルででなく、少しばかり安心する。

中間地点の辺りにて、対向車からのパッシングがあったため、徐行スピードに落としていると、警官がエスケープゾーンへ誘導する。
聞けばライダーに休んでもらうため、北海道警察協力で自治体が味噌汁とお茶等を振舞っているとの事。
テント下のテーブルで数人のライダーが警官監視の元箸を進めている。何とも滑稽な姿である。
「手洗い行きたいので、水分は入りません」と告げると、通過して良いとの事。
自治体の方であろう地元住民の男性が引き止めているような長い話になりそうだったため、切り上げてその場を去った。
オンシーズンの北海道では、こんな活動もあるのかと思ってしまった。

北海道・道北を南下する国道道路も徐々に街中に入り、道内の海水浴客がチラホラ見え始める。
道民はテーブルを持ち込んで、海岸道路に停めた車の後ろで食事をしている。
留萌に入り目的地の無料キャンプ場を見付けた。

留萌海岸の黄金岬無料キャンプ場であるが、どう見ても真夜中に静かにならない雰囲気であり、盗難等の治安も心配になった。
大半が車で着ている道内の家族連れが多い。
バイク乗りを受け容れぬ空気を感じた。

南下している途中、静かそうな場所のキャンプ場があったので、有料でも構わないので、人の目を気にせずテント泊したく、小平町まで3km北に引返した。
この選択により絶景と出会いが待っていた。

飛込みのキャンプ場は広く、同着で川越からのBMW乗りと福島からのゼファー400乗りと出会う。
彼らは関東から苫小牧港に正午前に着いた時計回り組だ。

BMW乗りの彼が交渉してくれた結果、夕陽が見渡せる空いている区画サイトを確保できた。
ちょうど陽が傾く16時半ごろ、テント設営ができた。

その後、BMW乗りの彼と温泉に行き酒を飲み交わし、福島のゼファー400乗りの彼とは遅くまで語り合う。
福島の現実など、非常に深刻な話を聞いたが、その話は帰ってから熟考が必要である。


団体のバーベキュー客の声で眠れない満天の夜空の下のテントの中より。


本日の体重:62.15kg

・ガソリンスタンド
・ガソリンスタンド
・ガソリンスタンド
小平町キャンプ場:850円
小平町温泉ゆったり館:400円