北海道ツーリング10日目「そして本州に戻る」
2014年11日(月)
苫小牧→苫小牧港→八戸→青森・東北町
距離:50km(総距離:1,690km)
起床時刻:0500
天候:雨のち曇り(台風のため強風)
気温:22度
仮眠のつもりが、夜明けまで寝てしまった。
昨日買っておいた弁当も冷蔵庫の中である。
久し振りに深い睡眠を取ったような気がする。
弁当を食べ、シャワーを浴び、再びホテルの朝食を食べた。
意外にも台風接近に伴い、風は強いものの、路面が乾いているのが見れた。
これは出発を急ぐしかない。
北海道に来てから、天候に恵まれると動かなければと焦燥感を持つようになった。
チェックアウト後、ガソリン給油と船での食料を買い込み、フェリーターミナルに向かう。
外は信じられないような強風が吹く。
少々迷いながらも、フェリーの集合時間ギリギリに手続きを終わらせる事ができた。
彼らとフェリーの一番風呂をいただく。
出港前の誰も居ない客室に入れるのはバイク乗りの特権だろうか。
あの強風では、出港後には浴場お大揺れだろう。
案の定、出港後の数時間後にはクローズされていた。
入浴後、甲板に出てみると、遠くに北の大地が遠ざかって行く。
サヨナラだ。9日間、お世話になった。
船内の揺れが酷いため、船酔いはしたことがないが、立つのも歩くのも辛い。
これは横になり頭を低くするのが得策だろう。
睡眠を貪る。アルコールは摂取しない。
なかなか北海道〜青森のフェリーで関西圏の生中継が放送されている実感は湧かないものだ。
確実に世間やメディアから隔離されているのかもしれない。
浅い睡眠から目が覚め、心配していた到着の遅れは少ない模様。
日暮れ前に本州入りできそうだ。
まだ本日の宿泊地は決めていない。
ネットカフェかライダーズハウスか、岩手入りして海岸線のキャンプ場にするか。
と、思っている八戸港到着前に、狙っていたライダーズハウスのオーナーより連絡が届いていることを確認。
宿泊受け入れ、大丈夫なようだ。
宿泊地が確定していないというのは、本当に精神的不安になってしまう。
1時間遅れる可能性があるとしていたフェリーも、定刻近くに着港した。
他のライダーを見送り、青森・東北町を目指す。
久し振りの本州の舗装路。
非常にアスファルトの表面が綺麗だ。
日没時刻を過ぎていたため、徐々に山奥に入るごとに灯りが少なくなってくる。
ここでトラブル。
ヘッドライトがハイビームしか点灯しなくなる。またか。
どうもバッテリーを交換してから過電流なのか、寿命なのか。
早々にホームセンターを探さねばならない。
(しばらくしたら、通常通り点灯するようになった。原因不明)
そうこうしているうちに、ナビゲーションが目的地を告げる。
完全に民家である。誰も居ない。
オーナーより「鍵を開けているから」とは聞いていたが、あまりにもオープンすぎる。
暗い中、照明をつけてくれていた家屋にお邪魔する。
ライダーズハウスとしては、第一号のライダーらしく、生活している感じはしない。
どちらかと言うと倉庫や物置に近い。
台所は使えるようだ。
キャンプ道具を運び入れ、備え付けのスポンジと洗剤を借り、自炊を始める。
あたかも伊丹十三の映画『たんぽぽ』にあった、洋食レストランに忍び込みオムライスを作っているワンシーンを彷彿してしまう。
今夜の場合はカレーライスである。
ご飯が炊き上がったところでオーナーが到着した。
オーナーもオフロードバイク好きでキャンピングカーから雪上バイクまで、空いていた土地と家屋を借りて倉庫にしているとのこと。
家屋2軒・キャンピングカー1台を自由に使って何泊してくれても良いと。
1人ではどうして良いものか。
大阪在住だと想像できないスケールの大きさだ。
食後、やることが皆無であったため、夜空を長時間露光撮影して時間を潰したのであった。
誰も居ない静か過ぎる青森の夜に、風の物音でビクビクしてしまう部屋より。
・ガソリンスタンド
・ローソン:561円
・フェリー(苫小牧→八戸):9,000円
・カップ麺:210円
北海道ツーリング10日目「そして本州に戻る」
2014年11日(月)
苫小牧→苫小牧港→八戸→青森・東北町
距離:50km(総距離:1,690km)
起床時刻:0500
天候:雨のち曇り(台風のため強風)
気温:22度
仮眠のつもりが、夜明けまで寝てしまった。
昨日買っておいた弁当も冷蔵庫の中である。
久し振りに深い睡眠を取ったような気がする。
弁当を食べ、シャワーを浴び、再びホテルの朝食を食べた。
意外にも台風接近に伴い、風は強いものの、路面が乾いているのが見れた。
これは出発を急ぐしかない。
北海道に来てから、天候に恵まれると動かなければと焦燥感を持つようになった。
チェックアウト後、ガソリン給油と船での食料を買い込み、フェリーターミナルに向かう。
外は信じられないような強風が吹く。
少々迷いながらも、フェリーの集合時間ギリギリに手続きを終わらせる事ができた。
彼らとフェリーの一番風呂をいただく。
出港前の誰も居ない客室に入れるのはバイク乗りの特権だろうか。
あの強風では、出港後には浴場お大揺れだろう。
案の定、出港後の数時間後にはクローズされていた。
入浴後、甲板に出てみると、遠くに北の大地が遠ざかって行く。
サヨナラだ。9日間、お世話になった。
船内の揺れが酷いため、船酔いはしたことがないが、立つのも歩くのも辛い。
これは横になり頭を低くするのが得策だろう。
睡眠を貪る。アルコールは摂取しない。
なかなか北海道〜青森のフェリーで関西圏の生中継が放送されている実感は湧かないものだ。
確実に世間やメディアから隔離されているのかもしれない。
浅い睡眠から目が覚め、心配していた到着の遅れは少ない模様。
日暮れ前に本州入りできそうだ。
まだ本日の宿泊地は決めていない。
ネットカフェかライダーズハウスか、岩手入りして海岸線のキャンプ場にするか。
と、思っている八戸港到着前に、狙っていたライダーズハウスのオーナーより連絡が届いていることを確認。
宿泊受け入れ、大丈夫なようだ。
宿泊地が確定していないというのは、本当に精神的不安になってしまう。
1時間遅れる可能性があるとしていたフェリーも、定刻近くに着港した。
他のライダーを見送り、青森・東北町を目指す。
久し振りの本州の舗装路。
非常にアスファルトの表面が綺麗だ。
日没時刻を過ぎていたため、徐々に山奥に入るごとに灯りが少なくなってくる。
ここでトラブル。
ヘッドライトがハイビームしか点灯しなくなる。またか。
どうもバッテリーを交換してから過電流なのか、寿命なのか。
早々にホームセンターを探さねばならない。
(しばらくしたら、通常通り点灯するようになった。原因不明)
そうこうしているうちに、ナビゲーションが目的地を告げる。
完全に民家である。誰も居ない。
オーナーより「鍵を開けているから」とは聞いていたが、あまりにもオープンすぎる。
暗い中、照明をつけてくれていた家屋にお邪魔する。
ライダーズハウスとしては、第一号のライダーらしく、生活している感じはしない。
どちらかと言うと倉庫や物置に近い。
台所は使えるようだ。
キャンプ道具を運び入れ、備え付けのスポンジと洗剤を借り、自炊を始める。
あたかも伊丹十三の映画『たんぽぽ』にあった、洋食レストランに忍び込みオムライスを作っているワンシーンを彷彿してしまう。
今夜の場合はカレーライスである。
ご飯が炊き上がったところでオーナーが到着した。
オーナーもオフロードバイク好きでキャンピングカーから雪上バイクまで、空いていた土地と家屋を借りて倉庫にしているとのこと。
家屋2軒・キャンピングカー1台を自由に使って何泊してくれても良いと。
1人ではどうして良いものか。
大阪在住だと想像できないスケールの大きさだ。
食後、やることが皆無であったため、夜空を長時間露光撮影して時間を潰したのであった。
誰も居ない静か過ぎる青森の夜に、風の物音でビクビクしてしまう部屋より。
・ガソリンスタンド
・ローソン:561円
・フェリー(苫小牧→八戸):9,000円
・カップ麺:210円
北海道ツーリング8日目「道北オロロンラインを南下」
2014年8月9日(土)
稚内→留萌→小平
距離:200km(総距離:1,440km)
起床時刻:0630
天候:曇り
気温:22度(日中の留萌は24度、直射日光が暑く感じる)
日本海を北上する台風の影響で、今後のプランが立たず早朝まで各地の天気予報や宿泊地を調べて夜明けを迎えてしまった。
一時、敦賀・舞鶴に直接帰路を考えたが、結論として出したプランは、次の通りであった。
・本日(8日目)は稚内→留萌に移動
・明日(9日目)は苫小牧にてビジネスホテルを確保(シングル)
・明後日(10日目)は苫小牧→八戸をフェリーで移動(太平洋側は台風の影響無し
・青森に到着後、ライダーハウスへ向かう
お盆休みと台風が重なったため、非常に難しいプランニングだった。
短い睡眠を取り、ビジネスホテルの朝食のため、レストランに向かう。
イクラやサーモンをビュッフェ方式で海鮮丼を作れるのが特徴だそうな。
自分の好みで朝食を取り分けてたところ、「兄ちゃん、兄ちゃん」との声が。
この記録に既に登場している、岐阜ナンバーのハーレーと大型ネイキッドバイクのコンビである。
寝不足の朝に一番会いたくなかった人かもしれない。
今回のツーリングの裏テーマは『人間の我について』である。
岐阜ハーレー乗りは巨漢坊主、岐阜ネイキッド乗りは小柄でずる賢そうなルックス。
どちらも垢抜けない飲み屋で意気投合しそうな感じである。
敦賀発のフェリーで見かけた時は、てっきりどちらもトラック運転手のコンビだと思ってしまった。
台風のニュースを見ながら、どこか見下して世間話をする。
「ドームで野宿じゃ無かったのか?」などと。
これ以上は折角の食事が不味くなると思い、話をそこそこに合わせて自分の席に着席する。
北海道に来てから初めての海鮮丼は美味しいものだったが、体調が万全では無かったのが悔やまれる。
いわゆる朝食ビュッフェによくある、鮭切り身やオムレツなどを胃に入れる。
食後はビジネスホテルの温泉大浴場にて朝風呂を浴びる。その後チェックアウト時刻までゆったり過ごす。
ひとまず体調を通常に戻す。
チェックアウト後、稚内の街を散策したいため、重い荷物はホテルに預け、展望台へバイクを走らせることにした。
バイクの調子を確認する意味もある。
晴れ渡った稚内港の景色は圧巻であった。
また、間近で見る風力発電機も非常に迫力のあるものであった。
これで稚内を堪能したことにする。
再びビジネスホテルに戻り重い荷物をバイクに積込み、プロテクター類を装着する。
今日は留萌まで184kmの移動予定である。
午前11時の稚内は既に強い日射し。
稚内の岬をスタート地にすべく街中を縫うように走らせる。
岬自体は記憶に残るほどでも無かったため、記録写真は残さず、そのまま通り過ごした。
オロロンラインと呼ばれる稚内から湾岸沿いに南下するルートは、想像以上であった。
これは言葉では表現できない。
生きて来た人生の中で最大級のスケールかもしれない。
道北で有名な風力発電機に近付いたところ、後輪に異常を感じた。
ブレーキ等の確認をするが、フィーリングは変わらない。
結果、原因は不明だが、前後タイヤ空を次のガソリンスタンドで充填したところ、現象は解消できた。
高速移動が長時間続き、タイヤチューブに異常があったのかもしれない。
一番怖れているトラブルででなく、少しばかり安心する。
中間地点の辺りにて、対向車からのパッシングがあったため、徐行スピードに落としていると、警官がエスケープゾーンへ誘導する。
聞けばライダーに休んでもらうため、北海道警察協力で自治体が味噌汁とお茶等を振舞っているとの事。
テント下のテーブルで数人のライダーが警官監視の元箸を進めている。何とも滑稽な姿である。
「手洗い行きたいので、水分は入りません」と告げると、通過して良いとの事。
自治体の方であろう地元住民の男性が引き止めているような長い話になりそうだったため、切り上げてその場を去った。
オンシーズンの北海道では、こんな活動もあるのかと思ってしまった。
北海道・道北を南下する国道道路も徐々に街中に入り、道内の海水浴客がチラホラ見え始める。
道民はテーブルを持ち込んで、海岸道路に停めた車の後ろで食事をしている。
留萌に入り目的地の無料キャンプ場を見付けた。
留萌海岸の黄金岬無料キャンプ場であるが、どう見ても真夜中に静かにならない雰囲気であり、盗難等の治安も心配になった。
大半が車で着ている道内の家族連れが多い。
バイク乗りを受け容れぬ空気を感じた。
南下している途中、静かそうな場所のキャンプ場があったので、有料でも構わないので、人の目を気にせずテント泊したく、小平町まで3km北に引返した。
この選択により絶景と出会いが待っていた。
飛込みのキャンプ場は広く、同着で川越からのBMW乗りと福島からのゼファー400乗りと出会う。
彼らは関東から苫小牧港に正午前に着いた時計回り組だ。
BMW乗りの彼が交渉してくれた結果、夕陽が見渡せる空いている区画サイトを確保できた。
ちょうど陽が傾く16時半ごろ、テント設営ができた。
その後、BMW乗りの彼と温泉に行き酒を飲み交わし、福島のゼファー400乗りの彼とは遅くまで語り合う。
福島の現実など、非常に深刻な話を聞いたが、その話は帰ってから熟考が必要である。
団体のバーベキュー客の声で眠れない満天の夜空の下のテントの中より。
本日の体重:62.15kg
・ガソリンスタンド
・ガソリンスタンド
・ガソリンスタンド
・小平町キャンプ場:850円
・小平町温泉ゆったり館:400円
北海道ツーリング7日目「最北端に到達」
2014年8月8日(金)
距離:400km(総距離:1,240km)
起床時刻:0400(雨のため再び睡眠)、0600(雨が弱まったので、撤収を決断)
日の出時刻:0423
天候:雨のち曇り
気温:22.5度
今回のツーリングは雨に振り回されている。
前日よりすぐ出発できるよう不要なキャンプ道具を片付けたのにも関わらず、日の出前に目覚めた天候は大雨だった。
前日の調理に、今朝調理しなくても良い様に塩むすびを作っていた。
380km長距離走行を予定していたため、今朝4時の段階で酷い雨量の音を聴いた時には、今日は休息日にしようとも思い、ふて寝の二度寝に入る。
6時の段階で雨が弱まってきたため、今出るしか無いと考え、知床のベースキャンプを離脱する決断をした。
朝食と洗顔・着替えなどに30分、テント撤収作業に手間取り60分。
結局キャンプ場を出発したのは0730になってしまった。
この時の天候は小雨。まだ行けると思ったのは、この時のだけだった。
380kmの距離は3回の給油が必要なため、3分割したスティントと考え、1時間のアベレージ距離を意識して走行した。
第1スティントとなるサロマ湖に到着したのが午前10時前であろうか。
この時点で雨粒が強くなって来た。
道の駅サロマ湖に停車した際、2台のハーレーとネイキッド(岐阜ナンバー)に遭遇したのだが、初日の同じフェリーに同乗していたのだった。
彼らは「走行距離、800km」を高らかに話すのだが、私も同じだ。
大型バイクに乗っておきながら、原付二種と同じペースである点、非常に興味深く、童話ウサギとカメを彷彿してしまう。
先に出発していた彼らをこの後、正午12時前の定食屋前で追い越すのであった。
昼食も食べずにひたすら距離を稼ぐ事に集中する。
230kmの時点で雨が降らない事に賭けてバックパックを荷台から出し、レインスーツの上から背中に背負ったのだが、その直後にゲリラ豪雨に遭ってしまう。
なんて運の無い。
視界も良好では無い酷い雨量。
もう笑うしかない。
第3スティントに入る猿払手前では晴れ間も少し見える天候の変化。
今回のツーリングでは、雨と付き合う要素が多いと思っている。
この宗谷岬までラスト50kmほど手前のガソリンスタンドにて、標識に出てない直線道路について情報を得る。
こういった情報収集は、人とコミュニケーションしないと得れないと思っている。
この直線道路からの景色が非常に良かった。
ツーリングマップルには載っているそうだが、確かに標識もなく普通に走っていると気付かない。
直線に出た瞬間、終わりが見えない程の直線は、産まれて初めての体験。
しかも左右180度とも酪農牧場や草原なのだ。
これほど北の大地を感じたことは衝撃であり、来た甲斐を実感する。
先ほどまでの天候不良を忘れ、夢中になって走行する。
結局8kmほどの長さだったと思う。
直角コーナーを曲がっても、まだ先の見えない直線が続いている。
これは本州で住んでいては経験できなかったと思う。
直線道路を楽しんだ後は、右手に広がるオホーツク海ともお別れ。
最北端の宗谷岬が待っている。
そこに至る宗谷の峠がまた良いのだ。
美しく目を奪われるぐらいに手入れされた草原の丘。
土地とは、これほどまでに隆起しているのだと、これまで意識することなどなかった。
非常にストーリーとして、バイク乗りの聖地として絶大な人気があるのは、こういった背景だからだろう。
宗谷岬到着後、写真で見ていたモニュメントがあるだけなので、スケール感のせいか、そこまで達成感は無かった。
その際、到着後ヘルメットも脱がない5秒足らずで「雨降ってました?」と声を掛けて来たカップルライダーには、空いた口が塞がらなかったが。
人並みの記念写真を撮り、最北端到達もそこそこに本日の宿を探した。
この時点で1430だ。
どうやら稚内に出た方が利便性が良い模様である。
7時間の走行をしたため、身体からは悲鳴が聞こえる。
また、2日目の苫小牧泊よりプライベートが無い状態が続いていたので、今夜はビジネスホテルに泊まりたかった。
稚内駅のビジネスホテルを飛び込みで入り、シングルツインの部屋を確保できたのであった。
眠れないフカフカのベッドより。
本日の体重:63.0kg
→腹筋が少しだけ割れてきた
・ガソリンスタンド
・ガソリンスタンド
・ドーミーイン稚内
・ダイソー:216円
・ドーミーイン稚内
・ビール:170円
計)
北海道ツーリング6日目「ベースキャンプ連泊も雨。」
2014年8月7日(木)
知床→標津→知床
移動距離:187km(総距離:840km)
起床時間:0545(酷い雨だったため再度就寝)、0745(雨が弱まったので起床)
天候:雨のち曇り
気温:23度
今朝の早朝、テントに叩きつける雨があまりにも強かったため、休息日にするつもりでいた。
しかしながら、8時ごろには雨も上がり、朝食を食べている最中、ライダー達が続々と出発して行った。
翌日に予定していた知床から根室方面に向うプランを実行する決意をするものの、結果から言うと、この決断はロスに繋がった。
北海道ツーリングは、天候によって、時計回り・反時計回りのどちらかを選ぶかで勝敗が決まるようだ。
ベースキャンプ地にしている知床にて連泊の手続きをし、10時に根室を目指して出発。
実際、知床→根室→知床は往復で400km近くになることから、最初から引返すつもりであった。
そんなことも知らず、雄大で霧に包まれる知床・羅臼山脈の景色に圧倒され、一般の観光客に混じってヘルメットを被ったまま、記念撮影を呑気にしていた。
展望台よりバイクを再発進させ、先行する乗用車に続くのであるが、今までの北海道独特の国道とは異なるのである。
見晴らしの良い直進の道路は無くなり、ブラインドコーナーが続く峠道になってきた。
しかも天候は濃霧でフォグ。
空は明るさが無くなってきている。
荷物をベースキャンプに置いて来ているものの、霧雨小雨で下り坂の30km制限のコーナーが続くため、軽快さに欠ける。
峠を越えて街中に入った段階で32km程度しか走ってないのに、ドッと疲れが。
やはり天候による路面の状況は、ライディングにおいて、大きな要素になっていると思われる。
結局は、自分の乗っているマシンをどこまで信用できるかになるのだろうが。
走り始めて2時間経過。
国道の終点を迎え、標津町に入った所で雨雲から落ちる雨が本降りになってきた。
時刻は正午。
漁協加工会社が並ぶ海岸線。
『アルバイト募集!ライダー歓迎!』という看板を数回見かける。
最低賃金かもしくはそれ以下で働きたいツーリングライダーも少なくないかもしれない。
ライダーと書いているが、自転車もバイクもライダーだ。
ここが折返し地点だ。
北海道内にチェーン展開するコンビニエンスストア・セイコーマートには、専用キッチンて専属のスタッフが調理する暖かい惣菜コーナーが特徴だ。
ライダーズハウスにてカツ丼が美味しいと聞いていた。
これを今日のランチとしようと購入したのだが、少し期待による増長増長があったのかもしれない。
思ったよりも期待外れであった。
ライダーズハウスにて刺身を調理してくれた人にオリジン弁当のカツ丼を食べさせてあげたい。
ところで、このセイコーマートに到着した時に、同じキャンプ場を出発したはずのライダーに追い付いてしまった。
これで数回目である。
しかもリッターバイクやハーレーに、原付二種(125cc)のオフロードが追い付いているのてまある。
よっぽど無理をさせているのか、はたまたストイックに距離を走りたがる正確なのか。
不思議なものだ。
折返しのセイコーマートにてランチを立食いながら済ませ、ベースキャンプキャンプ地に向けて再スタートする。
雨は強まり、すでにブーツの中は浸水して重い。
これを見越して、ブーツの中は素足にしていた。
往路と同じ道を提示するナビゲーション指示を無視して、直線が多いであろう産業道路に進む。
少しばかり直進が多いであろう網走に向う国道である。
雨の日の運転は、視界が悪くなるのもあるが、車体の制動力やコーナリング速度・乾いてる場所のライン取りなど、非常に注意力が散漫になりやすい。
起床当初、休息日にすると考えていたのに、冷え切った身体は、ドッと疲れを感じ始めていた。
翌日以降、荷物も満載であることから、本当に天候回復を願う。
ベースキャンプ地に戻ったのは、15時を過ぎていたであろうか。
1日150kmの移動を目安にしているにもかかわらず、187kmも走っていた。
この後、食事の準備をしつつ、温泉に入り、日没時刻までに食器の片付けと翌日朝の準備を済ませていた。
明日は日の出から走り距離を稼ぎたい。
ただただ天候に恵まれる事を祈るばかり。
昨日とは異なり、日本人オートキャンプ家族に囲まれているテントの中より。
本日の体重:62.5kg
・キャンプ場:400円
→連泊
・ガソリンスタンド:
・セイコーマート:
・温泉:540円
→夕食のあたる家
・ガソリンスタンド
・セブンイレブン:
計)
北海道ツーリング5日目「天候を考慮した結果、ルート変更を決断」
2014年8月6日(水)
釧路→摩周湖→知床
距離:170km
気温:22度
天候:曇り
起床:0600
初めてのライダーズハウスにてエンジン音で目が覚めた。
天候は雨上がりの曇り。
路面は濡れているが、朝一番に走り出すバイク乗りの気持ちは理解できる。
昨日語り合った同室の4人はまだ寝ているが、挨拶のみだった同室の1人が出発したエンジン始動音だった。
共同の流し場で顔を洗っていると、別部屋の昨晩語り合った岐阜のSteed乗りは一睡もできなかったとのこと。
それがライダーズハウスなのだろう。
1度拒否反応をしたら、2度と来ないものだと思う。
はたまた、駆け込み寺的な存在なのか。
朝食のパンを食べつつ、出発のための荷物をまとめていると、寝ていた同室の4人が起き始めた7時前。
北海道ツーリングライダーの朝は早いのだ。
荷造りを済ませつつ、地図を囲み侃々諤々の情報共有を各々始める。
その結果、本日のルートは急遽取りやめ、太平洋海岸線を反時計回りをする自主ルールを撤回。
距離はおよそ170km、知床をベースキャンプにして荷物を置いた軽い状態で根室周辺を周ることにした。
これも北海道ツーリングの先輩から戴いたテクニックである。
悩んでいたルートと天候について迷いが晴れると、自然と行動できる性格なのだ。
決めたら実行、すぐ荷物をバイクに積込み、8時ごろに宿を後にした。
天気予報では、午前中は天気が持つとなっていなので、動けるターゲット時刻は12時とした。
出発後、たまたま釧路湿原の前を通りがかったが、天候が曇りかつ展望台が無料ではないこともあり、記録写真だけ撮って観光はしなかった。
次の目的地を摩周湖とする。
特段、特筆するような点は無かった。
ただひたすら走り続け距離を稼ぐだけだ。
道の駅・摩周湖温泉に着いたのが10時前。
「知床周辺のキャンプ場はクマが出る」と脅すハーレー乗りと自衛隊隊員の移動休憩に遭遇したのが印象的だった。
ゴールの知床にも温泉があるため、時間ロスを避けるべく、摩周湖に向かった。
摩周湖展望台に到着すると、バイク駐輪が100円で有料とのこと。
悪天候で軽く悩んだが、数台のバイクも並んでおり、摩周湖展望台に立ち寄ることにした。
有料駐輪代を支払わないと上がれないシステムの階段を上ると、見事幽玄な霧の摩周湖であった。
湖面が素晴らしい、『摩周』を意味する中島(なかしま)がイメージ通りに見える、叙情的な霧の晴れ具合。
一応の5分間観光を済ませ、バイク移動を再スタートさせたところ、ナビゲーションが来た道を引き返せと言う。
しかし北海道の道を来た同じ道・同じ風景を繰り返すのは勿体無い。
ナビゲーションとは反対に北を目指すことにした。
反論するナビゲーション音声。
ここで指示に従っておけば良かったのだった。
知床に向かい、北を目指したのだが、待っていたのは曲がりくねったアップダウンの激しい峠道だった。
もちろんアベレージ速度は30km程度まで落ちる。
時間ロスの発生である。
そうしながら山間部から道東沿岸部へ出たのが12時近く。
知床の知床国営野営場に到着したのが13時前であった。
少しは晴れていたのだが、すぐにも雨が降り出しそうな天気であったため、午後の早い時間であったが、急いで自炊・炊飯を行い、テント設営→昼食→温泉→夕食→晩酌を済ませたのであった。
小雨で少し肌寒い、フランス語・英語・中国語が聞こえるテントの中にて。
・ガソリン給油
・摩周湖駐輪代:100円
・キャンプ場:400円
北海道ツーリング4日目「初のライダーズハウス泊を体験」
2014年8月5日(火)
距離:180km
気温:23度
天候:曇りのち雨
起床:0630
朝、キャンプ用のバイク始動音で目覚める。
昨日の珈琲を早速フレンチプレスで抽出して戴く。
優雅なスタートである。
早く目覚めため、手持ち無沙汰であったこともあり、13km先の昨日諦めた襟裳岬に向かうことにした。
バイク荷物が軽いため、久々にヒラヒラとした運転を楽しむ。
現地のスケール感、1年でほとんど止まない強風を感じつつ、記録撮影を済ます。滞在は15分程度か。
「作曲は吉田拓郎だったのか」ぐらいの印象。
トンボ帰りで、キャンプ場へ帰還。
お隣のテントに泊まっていた、千葉からの老夫婦から、昨日のトウモロコシに続き、今朝はバナナを頂戴する。
ありがたい。
その老夫婦のテントの異動を手伝いながらの撤収作業となったが、記念に写真撮影を、一緒に写ってもらいたいとお願いされ快諾。
お別れに握手をしたら「涙が出ちゃう、孫みたい」とのご婦人。
こちらもです。
出発前、キャンプ場係員の方とお話して情報収集。
釧路に向かう手前に豚丼が美味しい道の駅があるとのこと。
娘さんが甲子園ファンで、毎年大阪に出向いているらしい。
西日本の県民性を北海道民に説明をするといった展開になった。
北海道の天候は大荒れらしく、警報や注意報も発令され、JRのダイヤ乱れ・運休も相次いだそうな。
襟裳岬の天候は曇り空で、雨雲と追いかけっこを決め込んだ。出立。
襟裳岬から北東に0930にスタート。
事前情報から、釧路までの途中に晩成温泉という公営の温泉施設が良いとの情報を得る。
ひとまずのガソリン給油を済ませて走るのであるが、数kmの長いトンネルの中が、ひたすら寒いのである。
どうやら山の地脈から湧き出る水が空気を冷やしているようだ。
80km走った所で晩成温泉に到着したが、施設前にキャンプ場を先に出発していたSUZUKI KATANA1100が止まっていた。
鹿の角が目印なので、非常に印象的なのだった。
晩成温泉はヨード泉との事で茶色お湯。
目の前には180度の海が見える。
これは素晴らしい。満足な施設だった。
再び釧路を目指して北東に進むのであるが、次のターゲットは豚丼である。
しかしながら、雨雲の下へと徐々に進みつつある。
道路は渋滞なく非常にスムーズであったため、アベレージで60km移動が可能だった。
スタートして160kmほど走ったであろうか。
途中、空からは小雨の雨粒、海からは白波の霧が立ち込める、一種異様な光景。
時刻にして1500過ぎ。空腹感も募りつつあった。
目的地の道の駅・恋問の前まで来た所、またしたも三河ナンバーのSUZUKI KATANA1100のツーリングライダーと遭遇。
どこに泊まる予定かを聞き出し、また追い駆けることを告げた。
さて、待望の念願の豚丼である。
道の駅レストランでありながら、現地の人たちにも好評な、その名も『この豚丼』。
最高のネーミングセンスである。
一口食べ、肉厚で柔らかい豚肉に感動する。
味付けは鰻丼と似た、山椒をかけて食べるスタイル。
これで豚丼欲はみたされた。
天候も泣き出しそうな空になり、私の腰も目安にしている移動距離150kmを超えていたため悲鳴が出る。
雨の連泊も視野に、初めてのライダーズハウスに踏み入れる事を決意した。
本日の宿に到着すると、高度成長期に漁業関係者か船舶関係者が寝泊まりしていたような古びた建物。
もちろん現代の建築法では認可されないであろう造りである。
それでも自転車ライダーには人気である模様。
恐る恐る入り口の引き戸を開けて中の様子を伺って見ると、薄暗くおどろおどろしい雰囲気。
出てきた宿主の女性に飛び込みだか1泊もしくは連泊したい旨を伝えると大丈夫なようだ。
荷物を置き、バイクを駐輪場に移動させたが、バイクは数台だった。(この後、8台近くに増える)
先客に挨拶をし、話を伺うと、ほとんどの人が初めてのライダーズハウスだと言う。
私と同じだ。
どうやら「独特のノリ」で夜中まで語り飲み歌い躍るといったライダーズハウスは、1970年代から1980年代がピークだった模様である。
カップルでタンデムツーリングをして、単なる素泊まりで自己完結している宿泊客も半数。
様々なことがあった体験だったので箇条書きにする。
・宿泊客は、八戸・愛知・佐賀と様々
・主な年齢層は30代・40代
・時計回りでツーリング後半での釧路入りは天候で勝ち組
・反時計回りでツーリング序盤での釧路入りは、道北での悪天候が予想される
・シャワー、洗濯、乾燥機に全て料金が発生
・1,800円の夕飯は、食べ切れないくらいの魚介類
・オーナーによる食べ方指導と説明が逐次入る
・酒の入った男同士の話は、自然と風俗の話になる
・社会問題に話題が及ぶと、オーナーの口調が辛辣
・名も知らぬ者同士、話が合えば、それなりに楽しい
・男女カップルの宿泊客には、距離感が掴みづらい
グダグダとバイクの話や世代をしたが、今日も良い出会いがあったと思う。
眠れないカモメの鳴き声が聴こえる5人相部屋にて。
本日の体重:62.35kg
・ガソリン給油:530円
→3.1L
→115.4km
→燃費:37.2km/L
・セブンイレブン:1,748円
→iPhone充電ケーブル
→電池
→朝食用スナックパン他
・晩成温泉:500円
→ハンドタオル・バスタオル貸出無料
・ガソリン給油:540円
→3.22L
→距離:129.8km
→燃費:40.3km/L
・ダイソー:1,022円
→iPhone充電ケーブル(リール式2本)
→虫除けリング(2本)
→蚊取り線香
→工具2点
→キャンプ用ひも
→ラップ
・コープ:1,084円
→カレーレトルト
→中華丼レトルト
→リゾットの素
→タイカレー缶
・豚丼:1,080円
→道の駅・恋問
・ローソン:420円
・セブンイレブン:913円
→酒代
・ライダーズハウス:3,250円
→宿泊
→夕食(蟹・刺身)
→シャワー
→洗濯
計) 11,087円
中々、ランニングコストが低くならない。
まだキャンプ用食材やら道具の購入が続いているせいか。